文字の歴史と印刷文化

その1 刻む

1.「シュメールの楔形文字が刻まれた粘土板の行政文書」 [刻]

「シュメールの楔形文字が刻まれた粘土板の行政文書」

メソポタミア イシン王朝時代
紀元前2000~1850年頃 日付入りだが判読不能
Example of Sumerian cuneiform administrative record on clay.
Mesopotamia: Isin period, ca. 2000~1850 B.C.
 粘土板の両面に14行に渡って、シュメールの楔形文字が刻まれています。わずかですが、上下に破損がみられます。




2.「新シュメールの楔形文字が刻まれた粘土円錐」 [刻]

「新シュメールの楔形文字が刻まれた粘土円錐」

紀元前2120年頃
Example of a Neo-Sumerian cuneiform dedicatory inscription written on clay in the form of a thick cone or nail.
Mesopotamia: Neo-Sumer period, ca. 2120 B.C.
新シュメールの楔形文字の例。太い円錐の粘土に刻まれた奉献文で、GudeaによるLagash統治時代のNingirsu神殿建設を祝うものと思われます。




3.「古バビロニア語楔形文字入り赤鉄鉱円筒印章」 [刻]

「古バビロニア語楔形文字入り赤鉄鉱円筒印章」

古バビロニア 紀元前1900~1700年頃
Example of Old Babylonian Haematite cylinder seal with cuneiform inscription in Old Babylonian.
Old Babylonia, ca.1900~1700 B.C.
  向かい合って立つ二人のLamma女神が描かれており、その間に印章の所有者の名前が刻まれています。