西洋の日本観

21. フルニエ 『新アジア地誌』 1656年

FOURNIER, Georges. Asiae nova desceiptio. Lvtetiae Parisiorvm, apvd Sebastianvm et Gabrielem Cramoisy, 1656. / Folio. Pagès 292.


フルニエ 『新アジア地誌』 1656年


 1595年カニの大学教授の子として生まれたジョルジュ・フルニエは、デカルトも在学したラ・フレーシュの学院に学び、その後母校をはじめ、フランス各地で教鞭をとっています。数学を専門としたフルニエの著書には『ユークリッドの幾何学原論』(1644年)などのほか、幾度も版を重ねた『築城論』(1649年)や『水路測量学』(1642年)があります。後者では、イエズス会の航海記録も参照されており、その豊富な地理資料を用いた研究成果の一つが本書。フルニエの講義録を没後、L.M.S.なる人物が整理・刊行したもの。小アジアから日本にいたる各地の地理を誌しています。