西洋の日本観

22. ロード 『1649年日本報告』 1657年

RHODES, Alexandle de. Velhael van t'gheen in't jaer 1649, gheschiet is in de rycken daer de Patres der Societeyt Iesu van Iaponien het H. Evangelie vercondighen. T'Antwerpen, per Cornelius Woons, 1657. / 12mo. Cordier BJ 371; Streit V. 1578.


ロード 『1649年日本報告』 1657年


 初版(1655年)はフランス語で刊行されており、序文にアレクサンドル・ド・ロードの署名があります。ロードは宣教師としてヴェトナム、インドシナの布教に大きな功績を収めましたが追放され、1645年にはローマヘ戻っています。本書はザヴィエルの渡来後一世紀の日本布教の進展をたどるとともに、1597年の二十六人大殉教やその後の殉教史を回顧しながら、1649年の殉教を報じています。日本の他インドシナの報告も併せて収録。

 日本のキリスト教は既に壊滅状態にあり、この頃の日本に関する報告は、もはや数少ない信者や潜入した宣教師の殉教を伝えるにとどまり、日本の現状に関する詳細な情報は加えるすべもありませんでした。