西洋の日本観

43. シーボルト 『日本動物誌』 1833-50年

SIEBOLD, Philip Franz von. Fauna Japonica, sive descriptio animalium, quae in itinere per japoniam. Conjunctis studiis C.J. Temminck et H. Schlegel pro vertebraitis atque W. de Hahn pro invertebratis elaborata. Lugduni Batavorum, apud auctorem ; Amstelodami, apud J. Muller & Co., 1833-50. / Folio, six parts bound in five. Pagès 565 ; Cordier BJ 480.


山椒魚 / カブトガニ  
『日本動物誌』 1833-50年 『日本動物誌』 1833-50年


ツバメ魚
『日本動物誌』 1833-50年


『日本動物誌』 1833-50年 『日本動物誌』 1833-50年


  日本の動物に関する、最初の体系的研究.滞在中に集められた標本にもとづくもので、哺乳動物・鳥類・爬虫類・魚類・甲殻類の五部、テンミンク、ヘルマン・シュレーゲル、ウィルヘルム・デ・ハーンが記述をおこない、全体の序論はテンミンクが執筆。図譜として収録された石版図版は四百余点、手彩色がその多くに加えられています。この『動物誌』も1833年から分冊で刊行されており、当初二十五分冊で完結する予定が四十二冊に及び、さらに甲殻類の一部と棘皮動物の部分は未刊におわっています。ここに記された新種は、たとえば魚類だけでも百以上、鳥類四十種、哺乳動物十九種にのぼるとされ、かねてから伝えられていた、日本にみられる動物の豊宮さを実証することとなりました。